11月5日(火)から14日(木)までの日程で、羽水高校・高志高校・敦賀高校の3校の生徒が、福井県・ドイツ高校生国際交流事業に参加し、ドイツのヴィンゼン市を訪問しました。令和1年にドイツの高校生を受け入れたのを最後に、以降は新型コロナウィルスの影響で交流が中断していましたが、令和5年にヴィンゼン市が高校生の派遣再開を決定し、羽水高校・高志高校・敦賀高校に来ていただきました。そして今年、久しぶりに福井県の高校生がドイツに派遣され、国際交流事業に参加しました。
11月22日(金)、羽水高校から参加した3名の生徒が、校長・教頭に高校生国際交流事業の参加報告会をおこないました。
左から木村さん、北岡さん、松本さん(いずれも2年生)
ドイツで感じたことを聞かれると、「昼食時間に家に帰ることができるなど、個人の自由が尊重されていた」や、「夕方や休日に営業していない店が多く、労働時間を守る意識やライフワークバランスの意識が高い」など、国民性の違いについて語ってくれました。また、「学校内外どこででも話しかけられ、また観光の提案ももらうなど、ドイツ人はとてもフレンドリーで、素晴らしいと思った。だが、このことをドイツの高校生に話すと、『私が昨年、福井に行った時に同じことを感じたし、日本人はリスペクトの気持ちが強い』と言われて驚いた。ずっと日本国内にいたら、気づかないことだ」とも語ってくれました。
後輩への一言として、「ドイツは歴史や宗教や文化、またそれらを感じさせる建物や景観がとても素晴らしい。もっと英語を学べるかと思っていたが、高校生は英語でコミュニケーションをとれるが、親の世代だったり、移民だったりすると難しいという社会の一面も知れた。高校生のうちに世界の様々なことと学ぶことは大きな意義があるので、ドイツだけでなくどんどん海外へ出て行って欲しい」と、アドバイスをくれました。
本校の2年生は11月の最終週は後期中間考査を受け、そして12月第一週は研修旅行に行きます。この3人の中には、研修旅行中に、台湾で現地の高校生と交流する者や、横浜で留学生と交流する者がいます。先日は香港の姉妹校が来校し、交流活動をおこないました。羽水高校生が積極的に国際交流活動に参加し、とてもたのもしく感じられました。
11月15日(金)本校図書館において図書講演会を開催しました。
県立図書館 田中智美氏から『体験「あらまし読み」』と題し、手に取る機会の少ない知識系の本(本日は新書)を「ざっくり」読む方法を教わりました。
「気になる章」の中からキーワードを見つけ、それをつなぎ合わせることでどんなことが書いてあるのかを「ざっくり」つかみます。ふたりペアになり対話の時間を設けることで、より理解することができます。
「『あらまし読み』は探究学習の活動や、大学生・社会人になってからも役に立つ読み方なのでこれからも取り組んでもらえるとうれしいです」とのことでした。
11月6日(水)7日(木)に、羽水高校の姉妹校である、The ELCHK Yuen Long Lutheran Secondary School(YLLSS)の皆さんをお迎えし、姉妹校協定の再締結と生徒の交流活動をおこないました。
2018年7月にYLLSSと姉妹校の協定を結び、2019年3月に20名の生徒に来ていただきました。その後は新型ウィルスの影響を受け、オンライン交流を続けてきました。そして5年ぶりの訪問となり、また再締結式も対面でおこないました。
一緒に授業(上の写真は化学)を受けたり、部活動を見学したり、また県内では数少ない食堂での昼食も食べていただきました。そして最後は、オンライン交流でも取り組んできた“Global Project”です(下の写真)。お互いの探究活動の成果を、英語でプレゼンテーションしました。クイズ大会でお互いに打ち解けた後、タブレットPCを使ってペアやグループで発表をしました。
旅程の関係でYLLSSの皆さんの滞在は合計2日だけでしたが、共通言語の英語で交流できたことは、羽水高校生にとって貴重な体験となりました。同じアジアの仲間として、これからも姉妹校交流を通してお互いに成長できたらと思います。
11月12日(火)、福井県生活学習館ユー・アイふくいで開催された第41回福井県交通安全県民大会で、羽水高校のHigh School Police じこなくし隊∞のメンバーが取り組みの紹介をさせていただきました。じこなくし隊とは、福井県警察本部とコラボして、交通事故を減らす取り組みをしている8名の羽水高校生です。昨年に引き続き、2回目のステージとなりました。
隊員は、少し緊張気味にユー・アイふくいの楽屋に入りました。当日は来られなかった県警の藤崎さんからの差し入れを頂いて、落ち着きを取り戻しながら、梅田さんと入念に打合せをしました。じこなくし隊は令和6年度の活動として、反射材を使ったマスコットの普及のために作成した動画をSNSにあげました。また、歩行者がいる横断歩道での一旦停止を呼びかけるCMを作成しました。そして、自転車のヘルメット着用を促進するために、羽水高校生にアンケートをおこない、分析・考察し、呼びかけの方法を考えました。今日は、この3つについてステージで発表です。
大会宣言が唱和され、第1部が終わると、ステージの脇から会場の様子の最終確認をしました。
福井県警察音楽隊の演奏と、交通事故防止に向けた県の対策が説明され、いよいよステージ本番です。
作成した動画やCMを実際に見ていただいたり、スライドで取り組みを説明したりして、ステージ発表を順調におこなうことができました。最後に、会場の皆さんと一緒に「事故をなくすぞ、おー!」と掛け声をかけて、発表を終わりました。
このような貴重な経験をさせていただき、また日頃からご指導くださった藤崎様と梅田様をはじめ福井県警察本部の皆様、横断歩道一時停止のマグネットシートの配布に協力くださった五十嵐様をはじめヤマト運輸株式会社の皆様、同じく朝倉会長をはじめ本校育成会の皆様に、あらためて心からの感謝を申し上げます。
11月8日(金)のASUの時間に、本校の探究ルームにて、今年度もライフデザイン出前講座を開催しました。福井市役所の総務部未来まちづくり推進局女性活躍促進課による、福井での就労・結婚・子育て意識の向上と、キャリアプランの形成を目的とした講座で、1年生30名が参加しました。
まず、カードゲームで架空の人物のライフデザインをしてみて、客観的に人生を見つめたり、自分の固定観念に気づいたりしていました。そして、毎年すばらしい技術で盛り上げて下さるファシリテータの大連さんと、ユニークな経歴をお持ちでトーク力がある社会人ゲスト3名によるディスカッションを聞きました。Uターンや転職の経験、大企業勤務では得られない喜び、家族とワークライフバランスなど、興味深いお話ばかりでした。生徒たちが聴いている中で抱いた疑問を付箋に書くと、回収して大連さんに渡され、ゲストスピーカーに回答を求めるという、聴衆を飽きさせない進行もこの講座の魅力です。
最後に、何歳でどんな自分になっていたいかを付箋に書いて用紙に貼り、自分の「ライフデザイン」をしました。
坪田様をはじめ市役所の皆様、ゲストスピーカーの皆様、ファシリテータの大連さん、とても有意義な2時間を有難うございました。
11月8日(金)に本校にて、板敷駿希アナウンサー(NHK福井放送局 放送部)をお招きして、「伝える・伝わる ~言葉を使ったコミュニケーション~」という演題で、講演会を開催しました。「元氣創生塾」は公益財団法人北陸電力教育振興財団が主催で、「地域の様々な職業の第一線で活躍する講師陣を招き、講演会や課外授業を開催することにより、次世代を担う高校生が将来の夢や目標を定めるうえで、そのきっかけづくりに寄与する」ことを目的としています。
探究活動のプレゼンテーションに活かしたい生徒、高校や社会において周りの人とのよい関係づくりの参考にしたいという生徒など、1年生32名が受講しました。
板敷アナウンサーは番組・企画の制作もされており、その際に大切な事を教えてくださいました。そのいくつかをご紹介します。
・取材ですべてが決まる
相手に興味を持つ。そのために事前にいろんなソースから情報を収集し、また取材メモを作成し
て、事前準備を徹底する。すると相手の懐に飛び込める。
・あいづちや表情、リアクション
あいづちに関しては、話し手の発話時間と発想量を増加させる。(つまり、相手の話を引き出せ
る、ということですね。)
円滑なコミュニケーションやプレゼンテーションに大いに役立つことはもちろん、探究活動全般で羽高生が持つべき姿勢として大いに参考になります。
また、生徒の質問や悩みにも答えてくださいました。
・緊張をほぐすにはどうしたらよいか
息を吸い続けて体を緊張状態にして、一気に息をはいて脱力する。これを何度か繰り返す。プレ
ゼンテーションだけでなく、試合やコンクール前などあらゆるケースでやってみて。
・キャリア形成のためにアドバイスをください
高校・大学で、様々なことを一所懸命にやってください。その経験があなたの厚みになる。
板敷アナウンサーのプレゼンテーションそのものが、構成もスライドも話術もすべてが大変参考になりました。これから生徒たちは探究活動において、地域の課題を設定し、収集した情報を多角的・批判的に検討し、解決策を探っていきますが、今日の講演は貴重なアドバイスとなりました。日頃のコミュニケーションでも、いろいろ気を付けるようになるでしょう。板敷様およびNHK福井放送局の皆様、また担当してくださいました鈴木様をはじめ北陸電力の皆様、本当にありがとうございました。