~特別講演・記念講演・閉会式~
特別講演
研究大会1日目の締めくくりとして
「地震の被災状況と普段の備え」と題した特別講演が行われました。
講師は、令和6年能登半島地震を実際に経験された
石川県立飯田高等学校
前校長・角秀明氏
前PTA会長・葛原秀史氏
のお二人です。
角前校長からは、ご自身も被災者でありながら、生徒の安全確保や学校再開に向けて奔走された当時の状況についてお話しいただきました。
「災害は必ずまた起こるという前提で、日頃から家族や学校で避難方法や集合場所を話し合い、常に備えておくことが大切」
と力強く訴えられました。
また、「学校は子どもたちの学びの場であると同時に、地域の復興を支える重要な存在であり、できる限り早く学校を再開させることが地域全体の力になる」とのお話も、大変印象に残りました。
葛原前PTA会長からは、「震災だからできない」ではなく、「子どもたちのためにできることを続けよう」という思いで、文化祭や炊き出しなどのPTA活動を継続されたことが紹介されました。
「子どもたちは保護者の背中を見ている。保護者が学校に関わる姿そのものが子どもたちへのメッセージになる」という言葉には、PTA活動の本来の意義が込められていました。
講演の最後には、学校祭で飯田高校PTAの皆さんが合唱した「明日はきっといい日になる」の映像が上映され、震災という大きな困難を乗り越えながら、子どもたちへ希望を届けようとする保護者の姿に、会場は深い感動に包まれました。

記念講演
2日目は
金沢大学人間社会研究域 学校教育系教授 本所 恵 氏による
「未来につなぐ学び ― スウェーデンを鏡に考える ―」
と題した記念講演が行われました。
本所教授は約20年にわたりスウェーデンの教育を研究され、2018年にはお子さんとともに現地で生活しながら教育現場を調査された経験をもとに、スウェーデンの教育制度や学校文化について紹介されました。
講演では、スウェーデンでは子どもを一人の人格として尊重し、幼い頃から自ら考え、選択し、意見を表明する機会が大切にされていることが紹介されました。
また、話し合いを通して物事を決める経験を積み重ねることで、民主主義の考え方を自然に身に付けていく教育が実践されていることも印象的でした。
さらに、合理性を重視した学習環境や、多様な子どもたちを支える支援体制、失敗しても再挑戦できる教育制度など、日本との違いについて、分かりやすく説明されました。
講演の中で紹介された
「人は扱われたように振る舞う」
「自立させることは、手を離すことではない」
という言葉は、学校教育だけでなく、家庭やPTA活動にも通じる大切な考え方として強く印象に残りました。
子どもを一人の人格として尊重し、学校と家庭が連携しながら、自ら考え行動できる力を育てていくことの大切さを改めて考える、示唆に富んだ講演となりました。

本所教授から紹介された著書「北欧の教育新潮流」
記念講演で本所教授よりご紹介いただいた共同著書を購入し、講演内容を振り返りながら拝読しております。
講演を通じて、スウェーデンの子育てや教育への理解が一層深まるとともに、北欧の子育て・教育の考え方やその背景について新たな視点を得ることができ、貴重な学びとなっております。
閉会式
閉会式では大会宣言が採択され、子どもたちの「生きる力」を育むため、学校・家庭・地域が連携しながらPTA活動を充実させていくことが確認されました。
次回大会は令和9年7月に富山県で開催される予定です。


参加者へ贈られた奥能登4市町のお菓子
閉会後には、参加者一人ひとりへ奥能登4市町で作られたお菓子が贈られました。
令和6年能登半島地震と奥能登豪雨からの復興支援、そして「被災地を忘れないでほしい」という願いが込められた心温まる贈り物でした。
他校との交流
大会期間中には、教育懇談会などを通して、北信越5県のPTA役員の皆様と交流する機会もありました。
長野県から参加された役員の方からは、「昨年の福井大会ではスタッフの皆さんが、旧知の知り合いの様に共に喜びを分かち合い、常に温かく接してくださった事をとても心に残っています」とのお話を伺い、大会を通じて生まれる人とのつながりも、この研究大会の大きな魅力であることを改めて感じました。
おわりに
二日間を通して、各県の特色あるPTA活動や講演から多くの学びを得るとともに、人と人とのつながりや、学校・家庭・地域が支え合うことの大切さを改めて実感しました。
石川県高等学校PTA連合会の皆様をはじめ、大会運営に携わられた全ての関係者の皆様に心より感謝申し上げます。
今回の学びを、今後の羽水高等学校育成会活動に活かしてまいります。

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