育成会活動記録

第75回全国高等学校PTA連合会大会 2026大分大会

投稿日時: 2026/10/28 15:20

開催日:2026年8月20日(木)・21日(金)

開催地:大分県大分市・別府市

8月20日(木)・21日(金)の2日間、大分県で開催された

第75回全国高等学校PTA連合会大会 2026大分大会

本校から吉川校長先生、藤田副会長、中野副会長、伊部先生、米沢の5名が参加しました。

大会テーマは

「湯ごころ 真ごころ 親ごころ ~輝く未来を切り開け~」

温泉の癒やしと交流、家庭・学校・地域の真心ある支援、そして親子が共に学び、支え合うことへの思いが込められています。

社会環境が大きく変化する中、子どもたちの未来を支えるPTAの役割や、これからの活動のあり方について、全国のPTA関係者と共に学び、考えるきっかけを与えてくれた2日間となりました。

【1日目】 8月20日(木)分科会

《第1分科会「高校PTAのあり方を考える」》

大会初日は、5つの分科会に分かれて研修が行われました。

本校参加者は、別府国際コンベンションセンター(ビーコンプラザ)コンベンションホールで行われた第1分科会に参加させていただきました。

第1分科会では、大分大学の岡田雅彦氏による

「高校PTAは誰のために何に取り組むの?」

をテーマとした基調講演が行われました。

PTAへの任意加入の周知や会員数の減少、保護者の価値観や生活環境の多様化など、PTAを取り巻く現状と課題について考える機会となりました。

また、岡田氏ご自身がPTA役員を務められた経験にも触れ、PTA役員を引き受けることに当初は消極的であっても、実際に活動する中で人とのつながりや新たな発見が生まれ、活動の楽しさや魅力を感じるようになるというお話が印象的でした。

これまで当たり前とされてきた活動も、その目的や必要性を改めて問い直し、時代や学校の実情に合った活動へと見直していくことの重要性を学びました。

《新たな取り組み・大会参加者同士とのディスカッション》

今回の大分大会では、講演を聴くだけでなく、参加者同士が意見を交わすディスカッションが新たな取り組みとして行われました。

全国各地のPTA関係者が、それぞれの学校の現状や課題、取り組みを共有する貴重な機会となりました。

本校参加者は、今大会で団体表彰を受けた

「熊本県立天草拓心高等学校」のPTA会長さん、Instagramを活用した広報活動にも携わる先生のお二人と意見交換をさせていただきました。

同校は2015年に3つの県立高校が再編統合されて誕生し、現在はマリン校舎と本渡校舎の2つの校舎を有しています。

普通科に加え、農業・水産業・商業など、地域の産業や暮らしを支える人材を育成する特色ある学校です。

マリン校舎では、県外からも生徒を受け入れ、海洋・水産分野の専門的な教育が行われています。

一方で、生徒数が少なく、県外からの入学生もいることから、PTA活動の担い手の確保が課題になっているとのお話を伺いました。

学校ごとに置かれた環境や事情は異なります。地域にとって大切な役割を担う学校だからこその課題を知り、PTA活動のあり方について考えさせられる交流となりました。

また、大会後も同校のInstagramを通して、地域の企業や住民の方々と連携した生徒たちの生き生きとした活動に触れ、学校の魅力を発信する広報の大切さを改めて感じています。

                 

【2日目】 8月21日(金)全体会

《歓迎アトラクション・開会式》

大会2日目は、前日の第1分科会と同じく、

別府国際コンベンションセンター(ビーコンプラザ)にて全体会が開催されました。

開会式前には、大分県立由布高等学校郷土芸能部の生徒の皆さんによる歓迎アトラクション、大分県の伝統芸能「庄内神楽」が披露されました。

演目は「貴見城(きけんじょう)」

勇壮で躍動感あふれる舞が、会場を華やかな雰囲気に包み込みました。

続いて開会式が行われました。

大会関係者や来賓の方々から挨拶があり、子どもたちの健やかな成長を支えるPTAの役割や、全国の仲間と学び合うことの意義が伝えられました。

《表彰式》

表彰式では、PTA活動に多大な功績を収めた個人や団体に対し、文部科学大臣表彰および全国高等学校PTA連合会会長表彰が行われました。

長年にわたり学校や地域の教育活動を支え、PTAの発展に尽力されてきた皆さんの功績がたたえられました。

今回、意見交換をさせていただいた熊本県立天草拓心高等学校PTAも団体表彰を受けており、交流した学校の取り組みが評価されていることを知る機会にもなりました。

《 記念講演「夢が導く諦めない気持ち」》

記念講演には、大分県出身の元プロ野球選手、内川聖一氏が登壇されました。

内川氏は、ご自身の野球人生を振り返りながら、夢や目標に向かう姿勢、家族や恩師との関わり、困難を乗り越えるための考え方について語られました。

高校時代には左足のかかとの手術を3度経験し、長期間野球ができない時期もあったそうです。その経験から、それまで当たり前にできていたことは、決して当たり前ではないと気づかされたと話されました。

また、「目標に向かって努力していても、思うような結果が得られないことがあります。そのようなとき、同じ方法に固執するのではなく、一度方法を諦め、考え直し、新たな方法を組み立てていくことが、結果として夢を諦めないことにつながる」と語られました。

特に印象的だったのは、周囲の人々との関わりを大切にする姿勢です。

お父様は高校野球の指導者でありながら、ご自身の考えを一方的に押し付けることなく、内川氏の意思を尊重されていたそうです。

また、プロ野球選手として活躍する中でも、監督やコーチ、先輩方の助言に耳を傾け、自分自身の考え方や取り組みを見直してきた経験を紹介されました。

子どもたちへの指導についても、一人ひとりの個性や考え方に合わせた「オーダーメイド」の指導の大切さを語られました。

質疑応答では、現役時代の経験や打撃技術に関する質問のほか、子育てやPTA活動についての質問も寄せられました。

内川氏は、質問者の思いを受け止め、ご自身の経験と結び付けながら、一つひとつ丁寧に回答されました。

野球の世界で培われた内川氏の考え方は、PTA活動や子育てに通ずるだけでなく、私たち自身の生き方や人との関わり方にも通じるものでした。

自分の考えを絶対的な正解とせず、周囲の言葉に耳を傾け、物事を多方面から見つめ直すこと。そして、うまくいかないときこそ思考を整理し、次の行動につなげていくこと。

多くの気づきと学びをいただいた記念講演となりました。

               

《閉会式・全国高等学校PTA連合旗の引き継ぎ》

閉会式では、全国高等学校PTA連合会 田名部智之会長が、2日間の大会を振り返られました。

分科会での交流やディスカッションなど、新しい取り組みにも触れ、全国のPTA関係者が自信と誇りを持ち、楽しみながら子どもたちを支えていくことの大切さを語られました。

そして、「帰ってからが、いよいよ我々の仕事です」と呼びかけられ、大会での学びを今後の活動につなげていくことへの期待を示されました。

続いて、全国高等学校PTA連合旗が、大分大会実行委員長の和田俊二氏から全国高等学校PTA連合会 田名部智之会長へと返還され、次期開催地である2027東京大会実行委員長の笹原良太氏へと引き継がれました。

《2027東京大会のPR・挨拶》

次期開催地となる東京大会のPR映像が上映されました。

先進的な技術や東京の街並みを取り入れた映像からは、PTAの可能性や、全国の仲間と学び合い、未来をともにつくっていこうというメッセージが伝わってきました。

2027東京大会のテーマは「つながりあう力 ~みんなでつくろう PTA2.0~」。

東京大会実行委員長の笹原良太氏からは、PTAの活動や思いを広く社会に伝え、互いの考えを共有しながら、これからのPTAのあり方を考える大会にしたいとの決意が述べられました。

東京大会では、すべての分科会にグループディスカッションを設け、全国のPTA関係者が交流を深めながら、PTAの課題や未来について共に考えることが予定されています。

また、大会に参加できない方々にも学びを届けられるよう、映像やデジタル技術を活用した情報発信にも力を入れるとのことです。

そして、PRの最後には、かつての人気テレビ番組『笑っていいとも!』のテーマ曲が流れ、オールバックにサングラス姿という、あの司会者を彷彿とさせる東京大会実行委員の方が登場!

「東京大会へ来てくれるかな?」との呼びかけに、会場からは一斉に「いいとも!」の声が響き、会場全体が笑顔と一体感に包まれました。

来年2027年の東京大会のメイン会場は、伝統ある両国国技館。

先進的なPR映像、伝統ある会場、そして懐かしさを感じさせるユーモアあふれる演出。これまでの歩みを大切にしながら、新たな時代のPTAのあり方を考える、まさに「温故知新」の東京大会となりそうです。

また、全体会の休憩時間には、隣の席に居合わせた東京都立武蔵丘高等学校のPTA会長さんと、東京大会のPR用ミニうちわをきっかけにお話しする機会がありました。

お話の中では、生徒数の減少や、高P連加盟校の減少といった課題にも話題が及び、公立高校やPTA活動の魅力を発信できる大会にしたいと、熱い思いを語ってくださいました。

そして、「ぜひとも東京でお会いしましょう!」と温かいお誘いの言葉もいただきました。

全国大会ならではの、地域を越えた新たなご縁。思いがけない出会いにも恵まれ、来年の東京大会への期待が一層膨らみました。

2027東京大会PR用うちわ。東京都立武蔵丘高等学校PTA会長さんとの交流の際に撮影させていただきました。                 

《大分大会実行委員長・和田俊二氏の閉会挨拶》

大会の最後には、大分大会実行委員長の和田俊二氏が挨拶されました。

冒頭は、大分県の温泉文化にちなんだユーモアで会場を和ませられました。

その後、29年間にわたるPTA活動を振り返り、大会を支えてきた関係者や参加者への感謝を述べられました。

時折声を詰まらせながら、何度も「ありがとうございました」と語られる姿が印象的でした。

続く閉式の言葉では、2日間で得た学びを各地域や学校、家庭へ持ち帰り、実践につなげてほしいとの呼びかけがありました。

大会を支えた多くのスタッフへの感謝と、翌年の東京大会での再会への期待を込めて、2日間の大会は幕を閉じました。

              

【番外編】開催地・大分別府で感じた魅力

《人々の温かさ》

駅から大会会場へ向かう際には、路線バスを利用することになりました。

バス車内では、荷物をたくさん抱えた私たちを、乗り合わせたご婦人が温かく気遣ってくださいました。

また、体調が優れず、会場内で休ませていただいた際には、大会スタッフの方々が休憩場所や飲み物を用意するなど、親身に対応してくださいました。

こうした何気ない場面からも、大分の皆さんや大会スタッフの方々の優しさと温かいおもてなしの心を感じました。

《国際色豊かな街並み》

別府の街では、駅や街中など、さまざまな場所で多様な国や地域の人々が行き交う姿が見られ、国際色豊かな雰囲気が印象的でした。

別府市には、世界100を超える国や地域から学生が集う「立命館アジア太平洋大学(APU)」があります。

今回の大分大会では、同大学が第3分科会テーマ「ダイバーシティの力」の会場となり、多文化共生や持続可能な都市づくりについて考える講演とパネルディスカッションが企画されました。

こうした国際的な学びの場があることも、別府の多様な文化が感じられる街の魅力につながっているのかもしれません。

《温泉の魅力》

そして、大分・別府といえば、やはり温泉です。

伊部先生が手配してくださった宿泊先も素晴らしく、まろやかな肌触りのお湯に癒やされました。心なしか、お肌も艶やかに美しくなったような気がします(笑)。

街のあちこちには旅館やホテルだけでなく、地域の方々が日常的に利用されている温泉施設(ジモ泉)も多数あったり、別府駅前広場に源泉かけ流しの手湯もあったりと温泉が暮らしに根付いていることを感じました。

人々の温かさ、多文化が共存する街並み、そして豊かな温泉文化。

大会のメイン会場となった近代的なビーコンプラザがある一方、街には昭和の面影を残す昔ながらの共同温泉(ジモ泉)が点在しています。

新しさと懐かしさ、地域に根付いた温泉文化と国際色豊かな街並み。それぞれが自然に溶け合い、共存しているところも、大分・別府ならではの魅力だと感じました。

このような魅力あふれる街で全国大会に参加できたことも、心に残る経験となりました。

《2日間を振り返って》

全国各地のPTA関係者との交流を通して、学校や地域によって異なる課題があることを知り、PTA活動の意義や今後のあり方について考える貴重な機会となりました。

また、講演を通して、自分自身の考え方を見つめ直し、周囲とのつながりを大切にしながら、柔軟に物事に向き合うことの重要性を学びました。

そして何より、全国各地のPTA関係者との交流や、開催地・大分の皆さんの温かいおもてなしなど、素晴らしい出会いにも恵まれました。

このような魅力あふれる地・大分で全国大会に参加し、多くの学びと気づきを得られたことに感謝するとともに、大会を支えてくださった大分県高P連関係者、スタッフの皆さま、そして温かく迎えてくださった地域の方々に、心より御礼申し上げます。

人と人とのつながりから生まれる新たな気づきや学びを大切にし、今回の経験を今後の本校育成会活動に生かしていきたいと思います。

                        

散策中に見つけたジモ泉(地元に親しまれる共同温泉)「上田の湯九日天温泉」。  

 

別府駅前広場に立つ、別府観光生みの親油屋熊八像。この日は「ニカソー」の黄色い衣装をまとった姿でお出迎え。右奥には源泉かけ流しの「手湯」も。