8月21日(木)、8月22日(金)の2日間、三重県津市 日硝ハイウェーアリーナ、メッセウイングNHWにて「全国高等学校PTA連合会大会 三重大会」が開催されました。
大会テーマ
出会いはじまる常若のくに 〜「集い、想い、継なぐ」三つの重なる明日への力〜
全国から約6,000人の参加者が集いました。本校からは、野尻校長先生、松村育成会会長、田中育成会副会長、伊部先生(図書庶務部長)、米沢の計5名が参加しました。

会場に到着受付後、まず目に引くのが三重県の企業や高校生の物産展やキッチンカー。特に、高校生達が栽培した植物や野菜、加工した食品や、イスなどの製作家具の販売ブースは、どこのお店も大盛況、売り切れ続出となっていました。
迷ったあげく売り切れてしまったイス 相可高校さんが作った鯵を使った鯵(あじ)わいドレッシング

【1日目】8月21日(木)
三重県立四日市商業高等学校 ギターマンドリン部によるアトラクション
大会幕開けを飾る優しい音楽。美しい音色が会場全体を包み込みました。

開会式
文部科学副大臣をはじめ多くのご来賓から祝辞が寄せられ、全国規模でのPTA活動の意義を改めて感じました。
表彰式
昨年度PTA活動に尽力した全国の学校団体や個人が表彰され、その功績が称えられました。

分科会
1.子育て・親育て
2.学校・教育
3.進路・キャリア
4.PTA活動
以上の4つのテーマに分かれ、参加者それぞれ興味を持つテーマの講演会に参加しました。これらのうち田中副会長と米沢が、1の子育て・親育ての分科会の基調講演を拝聴しました。
第一分科会 子育て・親育て
テーマ「子育て、そして親育ち」
サブテーマ〜言葉の力を磨き、子どもの心の声を聴こう〜
基調講演 Ⅰ
演題「子どもの人権」 田部眞樹子氏(三重県子どもNPOサポートセンター理事長)
「子どもの人権」をテーマに、子どもを一人の人間として尊重する大切さを教えていただきました。

基調講演 Ⅱ
演題「想いを繋げるコミュニケーション」 岩﨑由純氏(日本トレーナーズスクエア株式会社 代表取締役社長)
「ペップトーク」と呼ばれる前向きな言葉かけを学びました。相手を追い詰めるのではなく、信じて勇気づける言葉を使うことで、家庭や学校でも意欲を引き出せることを熱く伝えてくださいました。

お二方の基調講演は、親子のコミュニケーションにすぐ活かせる学びで、大きな気づきを得ることが出来ました。
【2日目】8月22日(金)
三重県立相可(あいか)高等学校 食物調理科によるアトラクション(映像)
三重県立相可高等学校 食物調理科の生徒さんによる活動紹介映像が上映されました。ドラマ「高校生レストラン」のモデルとなった 「まごの店」のレストラン経営や、食に対する学びを真剣に取り組む生徒さん達の姿はとても素晴らしかったです。

記念講演
演題「尊厳は明日の力」 ~壁を開ける手中の鍵~」
中島伸子氏 井村屋株式会社 代表取締役会長(CEO)
①井村屋グループ「特色経営」
②尊厳は明日の力「人が繋ぐ歴史」
③壁の健在「いつも自身の手中に」
をテーマに、ご自身の経験を織り交ぜながら語られました。
ちなみに中島氏は、福井で育ち、井村屋福井営業所での勤務、結婚・子育ても福井で経験された、福井に深いご縁のあるお方です。
学生時代に経験された北陸トンネル火災事故の壮絶な体験、母としての子育て、女性として仕事を持ち続けること、経営者としての歩みを語られる姿に胸を打たれました。
中島氏の子育てに対する信念である「子どもは世界の宝。たまたま自分の家に生まれた子を、親は愛おしみ育てる責任がある」は心に強く響き、子育てに対する学びを与えてくれました。

聴講者の質問に対するご回答
講演後、参加者から寄せられた質問にもメールにて丁寧に返答をいただきました。米沢(本ブログ担当)からの質問にも福井にまつわるエピソードを交えて答えてくださいました。
•学校行事と仕事の折り合いについて
仕事を優先せざるを得ず、学校行事には祖母が代わって参加されたことが多かったそうです。最初嫌がっていたお子さまやクラスメイトも、次第に理解を示すようになり、「人への思いやり」や「隔てのない関わり」を自然に学ぶようになったと担任の先生から感謝されたエピソードを教えていただきました。
また、学校行事に参加できない分、休日には大人中心の地域ボランティア活動に、小学生のお子さまと一緒に参加され、周囲からも驚かれていたそうです。
•先生との心に残るやり取りについて(福井での体験)
幼稚園時代のお子さまの乳歯がぐらぐらしていた際には、担任の先生が糸を使って見事に抜いてくださったこと。
また、お子さまが大学受験を控えた年末年始には、先生がご自宅を開放し、つきっきりで勉強をサポートしてくださったこと。
こうした出来事を通じて、先生の自主性や判断力が尊重されていると実感されたそうです。そのように先生と家庭(生徒や保護者)との信頼関係が厚いことこそが、福井から優秀な生徒が多く輩出される原動力になっているのだと感じられたとのことでした。
•若い人との接し方について
必ず「否定から入らない」ことを大切にされているとのこと。
相手の発言の背景や良いところを尊重しながら接する姿勢を心掛けているとお話ししてくださいました。
閉会式
2日間続いた熱い大会は、次年度開催地である大分県にバトンタッチして幕を閉じました。
全国大会を通じて、子育てや教育、そして地域や家庭のあり方、PTA活動の意義について多くの学びを得ることができました。今回の学びを今後の家庭や学校での関わりに活かしていきたいと思います。
最後になりましたが、このような貴重な学びと交流の機会を準備くださった全国高等学校PTA連合会大会 三重大会実行委員の皆さまに、心より感謝申し上げます。
吉田沙保里さんと一緒に 生徒さんがお見送りしてくださいました
